この記事では「るろうに剣心」ファイナルに出てくる蒼紫(あおし)について紹介します。
るろうに剣心の蒼紫と言えば、隠密御庭衆のお頭で、孤高の一匹狼ですよね。
もともとは仲間思いなのですが、妄執にとりつかれ、京都編で迷走する場面が印象的でした。
でも、実際にファイナルを始め他の映画も見たとき、
あれ?蒼紫ってこんなキャラだったっけ?
と思うことがいくつかありました。
そこで今回は、蒼紫の役どころと、原作漫画での違い、出番が少なくなった決定的な理由2つを徹底的に紹介します。
内容的に多少のネタバレがあるので、それをご注意の上、ぜひ参考になさってください。
この記事は、るろうに剣心の映画での蒼紫のことについて知りたい人に役立ちます。
「るろうに剣心」ファイナルの蒼紫の活躍は?
「るろうに剣心 ファイナル」の蒼紫は、出番が非常に少なく、残念ながら目立った活躍をしておりません。
この時点では担当されている俳優さん、伊勢谷氏に少しトラブルがあったので、そのこともあったのかもしれません。
詳しい内容は伏せておきますが、出番としては大きな戦闘もなく、非常に少ない物となっております。
何より強敵を倒す描写がないのが地味な印象を与えるといえますね。
以下でそれ以外の「るろうに剣心」映画での活躍を紹介します。
ファイナル以外での「るろうに剣心」映画での蒼紫の活躍は?原作との比較で考察。
「るろうに剣心」のファイナル以外の映画での蒼紫の活躍を簡潔に紹介します。
ファイナル以外では、京都編の二作(京都大火編、伝説の最期編)で登場し、左之助に剣心の行方を尋ねた後、挑発した彼をフルボッコ。
自身も京都に向かった後、かつての仲間だった翁もフルボッコ。
そして、剣心と戦って敗北し、原作通りもとの心を取り戻すという展開。
さらに、志々雄と戦うのに協力してくれました。
とまあ、流れとしては原作通りですが、残念なことに原作にいた失った蒼紫の仲間の四人の描写がないので、改心した描写も弱いと思いました。
ちょっとこれだけでは、初見の人には蒼紫は変な印象を持たれるかも…
と感じたのを覚えています。
映画の蒼紫は、なぜこんな出番が少ないことになってしまったのか?
次で決定的な理由2つを紹介します。
「るろうに剣心」映画で、蒼紫はなぜ出番が少なかったのか?理由その1
まず1つ目の理由としては、第一作目の「るろうに剣心」(無印)で蒼紫が出てこなかったこと。
実は「るろうに剣心」(無印)の映画で、観柳が出てきているのに、原作で出てきた彼の用心棒として雇われていた御庭番衆が出なかったのです。
少し前述しましたが、実は蒼紫は、一作目の「るろうに剣心」(無印)の映画が初出ではなく、第二作目の「るろうに剣心 京都大火編」で初登場しました。
元々の原作では、蒼紫をはじめ御庭番衆が、観柳の屋敷で初めて剣心達と出会いますからね。
それにより、彼の出番がごっそりなくなっております。
この第一作目での「御庭番衆の欠席」、これが蒼紫の出番が激減した致命的要因です。
せめて蒼紫だけでも観柳の屋敷で出てきてほしかったな。
と思ったのは私だけでは無いと思います。
もちろん彼の仲間である、式尉、般若、ひょっとこ、癋見の四人も出てきておりません。
原作の漫画では、彼ら四人が観柳のガトリングガンでやられることで、蒼紫の心の中に「最強」の華を手にして、四人への手向けとしたいという執念が芽生えました。
仲間思いの性格に由来するものとはいえ、結果的に蒼紫は「最強」にとりつかれ、仲間の翁をボコボコにするという凶行に走ってしまいます。
そして京都編では、維新志士最強だった剣心の命を付け狙うことに執着する、ターミネーター的な存在になりました。
葵屋を訪れたときに、薫にまで「あなたの剣は周りや自分を不幸にする凶剣」と非難される始末。
もともとは仲間想いの性格なのに、この変貌ぶりは異常とも思えます。
蒼紫は、自分を見失ってしまった心の弱い人間として描かれていたよね…孤高な性格的に周りに助言を求めることもできなそうだし
と感じました。
ただ原作の蒼紫は、仲間四人がやられたという心理的なショックを受けて、狂ってしまったと解釈すれば、まだ弁護できます。
蒼紫にとって、四人を失ったのは、それほどの衝撃だったのでしょう。
一方で、映画の蒼紫は、四人がいないため、彼らの喪失という心理的なショックもなく、ただただ剣心の命を狙う危険人物のように描かれました。
初出の第二作目の映画「京都大火編」でも、いきなり左之助も前に現れて剣心の行方を訊き、さらに挑発した彼をボコボコにする始末。
これでは初見の人には、ただの剣心を付け狙う戦闘狂と称されても仕方ありません(汗)。
この扱いはちょっと悪かったですね。
上映時間が決まっている映画だったから仕方ないけど、蒼紫に関してはもう少し心理描写がほしかったところですね。
「るろうに剣心」映画で、蒼紫はなぜ出番が少なかったのか?理由その2
次に、蒼紫の出番が少なかった決定的な理由2つ目です。
私個人的にはこれが決定的だと思いました。
それは、「ファイナル」の映画での、縁の仲間、外印(げいん)の不在です。
なぜなら、原作の漫画で蒼紫が倒した縁の仲間、外印(げいん)が、既に第1作目「るろうに剣心(無印)」において観柳の屋敷で剣心に倒されていたからです。
なんでこんな所に外印が出てくるの?!てか、映画の外印の役割が、そのまんま原作での蒼紫のポジションやん!蒼紫出ないの?
と思いましたし、「るろうに剣心(無印)」と「ファイナル」の映画は、原作がごちゃまぜになった結構カオスなことになっております(笑)。
これはこれで先が読めずに面白かったですけどね。
ただこれは、原作の人誅編での蒼紫の見せ場、「外印を始末する」という場面の消失を意味します。
倒すべき敵が居なくなったんだからこれは当然。
まとめると、
- 本来、蒼紫が出てくる場面で代わりに外印が出てきて、蒼紫のお株を奪う形に。
- さらに外印が本来蒼紫に倒される場面で既に彼がおらず、蒼紫は活躍の場が消えた。
これは蒼紫にとっては二つの意味で、役を奪われたのと同然。
だから、「ファイナル」で出番が少なくなったのも必然ですね…。
「蒼紫に代わりの見せ場があればなぁ」と思わざるを得ない結果となりました。
とはいえ、映画はどうしてもあの時間内に全てを描写するのは無理があるので、一概に編とは言い切れません。
なので映画は、原作とは異なるパラレルワールドと捉えて楽しむのが一番いいでしょう。
ちなみに原作での蒼紫は、外印をたおすだけでなく、剣心や左之助、薫が不在の時、しっかり恵や弥彦をリードする唯一の熟練者で、非常に頼もしい人物でした。
彼が居なかったら弥彦達は途方に暮れていたでしょう。
この部分は、アニメ、映画化されていない部分なので、絶対にマンガを見て下さい!
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