ドラゴン桜に出てきた東大合格10箇条について、検証してみたいと思います。
ドラゴン桜はもと不良だった駆け出し弁護士兼先生の、桜木健二が、落ちこぼれの受験生達をマネージメントし、東大を受験させ、合格を目指す作品です。
私自身東大の受験を指導した経験がありますが、
「本当に正しいのかよ?」
と思いましたし、
「どうせ作り話やから、都合良く進むんやろうな~」
と思ってました。
今回は、ドラゴン桜に出てきた東大合格10箇条を取り上げ、その意味を検証し、私の受験生活時代を振り返ってみます。
ドラゴン桜の東大合格10箇条とは?
さて、最初にドラゴン桜の東大合格10箇条を紹介します。
- 一緒にご飯を食べること
- 何か1つでも家事をさせること
- 適度に運動させること
- 毎日同じ時間に風呂に入らせること
- 体調が悪い時は無理させず、休ませること
- リビングはいつでも片付けておくこと
- 勉強に口出しをしないこと
- 夫婦仲を良くすること
- 月に一度家族で夕食すること
- この合格10箇条を父親と共有すること
これらの東大合格10箇条は、点数を上げるテクニックと言うより、実際の受験でベストコンディションを生むための環境作りに重きを置いたものであると思えます。
2つのグループに分けて検証していきましょう。
東大合格10箇条「その1~5」の秘訣は、東大受験生を特別扱いしないこと
さて、最初にその1~5について紹介します。
- 一緒にご飯を食べること
- 何か1つでも家事をさせること
- 適度に運動させること
- 毎日同じ時間に風呂に入らせること
- 体調が悪い時は無理させず、休ませること
東大は、一般の受験生が普通に勉強をこなして、入学する場所です。
東大だからといって、そこは特別な才能を持っている人が入る場所ではありません。
つまり、受験生の息子、娘を「東大受験生」と特別扱いせず、普通の子どもとして扱うべきなのです。
「でも東大って、めっちゃ勉強しなくては入れないんでしょ?」
と思われましたか?
そうですね。たしかに努力は大事です。
強いて言うなら普通の努力を、他の人より多く、深く続けることは必要ですね。
ただし、それは他の人間と違う、「異常な」生活をすることとは違います。
受験生が、勉強するにおいて大切なことは、必要以上にプレッシャーをかけないことが挙げられます。
上記1,2、3は、受験生を家族の一員として扱うことで、プレッシャーを与えるのを回避でき、
さらには、健康で文化的な生活を送るのに、人として当然のことです。
特に、その5ですが、体調が悪いのに無理矢理勉強しても効率は悪いです。
だって
「本当に苦しくて今はもう寝たい!」
と思っているときに勉強していても、絶対に覚えられないですからね。
自分の体にムチ打って勉強なんてのは、昭和の古いやり方。
すぐやめるべきです。
このように、これら1~5は、一般の人間がまっとうな人生を送るに当たって、いずれも当たり前のことばかりでしたね。
東大合格10箇条「その6~10」の秘訣は、家庭を一番安心できる場所にすること
さて、次に後半その6~10についてですが、
これらは、家庭の環境についての話に近いです。
その6のリビングの片付けですが、ここが散らかっていると、受験生の気持ちも乱れます。
そして、リビングが綺麗なのに、受験生の部屋が汚くなってきたら、
「うわ、片付けないとヤバいかも」
と、自発的に整理しようとするはずです。
この時、親が片付けを強要するといけません。
これが大事。
母親「あんた、部屋汚いなぁ、片付けや!」
受験生「うるさいなぁ、マジでやる気なくしたわ。」
と感情的に反発されることが殆どです。
口に出さなくても、内心反発されています。
現に私は受験生の時、反発していましたし、今でも片付け強要には反発すると思います(笑)。
あくまで自発的に片付けるのを待つ方が良いです。
その7の「親が勉強に口出ししない」というのも、片付けと同じ理由で反発を避けるために、やめるべき事。
受験生から自発的に勉強について質問、相談されたら答えてあげたら良いのです。
親の方からごちゃごちゃ言っても逆効果であることが多いので、気をつけましょう。
自宅というのは、
「心の病」を抱えさせるのと同じ事で、こういう「心の病」という体調不良の時は、
■その5 体調が悪い時は無理させず、休ませる
でしたよね?
心の病を起こさせることも結果的に、受験生の勉強の妨げになるのです。
それに対して、その9で月一で家族が一緒に、おいしい食事を家族で共有できたら、家の中が最高に安心できる場所になります。
つまり家庭が安心できる場所になって、受験生は最高の心の状態で勉強できます。
最後に、その10で父親と東大合格10箇条を共有するといいでしょう。
母親は受験生の側にいることが多いですが、父親は受験生と距離がある場合も多いです。
よって、父親が「東大合格10箇条その1~9」を破ると一気に受験生のコンディションが崩れます。
それだけは、絶対に避けたいです。
父親に限らず、他の関係者全員にも、ドラゴン桜の東大合格10箇条を理解してもらうことで、受験生を強力にバックアップする体制が整います。
私の受験の場合はどうだったか?
今回の東大合格10箇条は、東大受験に向けたものでしたが、他の大学の受験の合格法則にも当てはまると思います。
そこで、私(予備校無しで、地方の国立大学現役合格)の大学受験時代を振り返ってみます。
私は自宅で勉強することが最も多かったですが
当てはまっていたのは
■その1 一緒にご飯
■その4 同じ時間に入浴
■その5 体調不良時は休む
■その6 リビングが片付いている
■その7 勉強に口出されない
■その8 夫婦仲がいい
でした。よって、私は東大受験生ではなかったですが、地方国立大学に現役合格するだけなら、これだけでも十分だと思います。
私が一番ありがたかったのは2つあり、「その7」の勉強法に口出しされず、私のやり方でやらせてもらえたこと。
それと「その8」夫婦仲が良く、争いがあることはほとんど無かったので、安心感があったのは大きかったです。
私のように予備校に通わず、基本的に自分の力で勉強を進めて行くには、自宅で勉強する時間が長いです。
だから、やはり家を一番安心できて、ストレスなく勉強がやれる空間にしていただくのが、受験勉強の本質だと思います。
まとめ
さて、ドラゴン桜の東大合格10箇条といっても、受験生を持つ家庭では当たり前のことばかりではなかったでしょうか?
ちなみに東大の問題は量は多いものの、基本に忠実な問題も多いです。
これは本当。
その代わりミスは許されないし、スピード勝負な面もありますね。
つまり、東大合格10箇条から読み取れることとして、
- 東大受験生だからと言って特別扱いしない
- 家庭で最大限バックアップし、受験生の邪魔をしない
- 基本に忠実に、努力を人よりも少し多く深く継続する
というのが合格の秘訣だということ。
いわば、日常生活の延長線上に、東大合格はあると述べていると思われます。
何かの参考になれば幸いです。
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